賢い医療費・健康予防費の節約法


▶医療費編


ジェネリック薬品の活用法

最近、医療機関に診察後、調剤薬局に処方箋を渡す際に「ジェネリック薬にしますか?」と

確かめられるケースが増えてきています。

ファイナンシャルプランニング観点からでは、「ジェネリックの利用=薬代の削減」となりますが、その内容について改めて理解を深めましょう。

■ ジェネリック(=後発薬)とは?

新しい薬を開発するのは研究・開発や臨床試験など膨大なコストと期間を要します。新しい薬を開発・発売する製薬会社はコストを回収し他社に模倣されないよう特許によって権利を守ろうとします。そういった先発薬の特許期間や再審査期間が終わった後に他メーカーから発売される医薬品で「有効成分」「効能・効果」が同じである後発薬を言います。先発薬と違い、開発や臨床試験コスト等がほとんど必要ないため、コストが大幅に下げることが出来るのです。

ジェネリック利用は国民全体の医療費を下げられるとあって、厚生労働省も推進。

厚生労働省は2018年3月末までに数量シェアを60%以上にする目標を設定。前回の診療報酬改定では調剤薬局や病院なのでジェネリックの利用を推進させる改定を実施したため、直近の数量シェアは50%以上に急増。

【ジェネリック医薬品活用ステップ】

●初級編

・ジェネリックを利用するには、薬剤師へ処方箋を提出する際に

「ジェネリック薬品を希望します!」

と申し出ればOKです。

・但し、処方箋の「変更不可」にチェック×の他に「保険医署名」の署名(または押印)がある場合は変更出来ない。

●中級編

・初級編で説明したように変更出来ない場合の事前対応として医師が診断結果説明、薬の処方の際に

ジェネリックがあるならばジェネリックでの処方をお願い出来ますか?」申し出を試してみましょう。ただし、中級と称するのは医師によってジェネリック薬品の効能について先発医薬品と全く同じと思っていない人がいる事。

医者によっては患者にあれこれ質問や指示される事に気分を害する人がいるのも事実です。

医師との関係性を悪化させないようにすることも今後の診察・治療にも影響を受けるので、充分に注意して対応する必要があるので初級よりランクアップ。

●上級編

・コスト削減の観点では圧倒的にジェネリック薬品使用が正しいですが、医師の中にはジェネリック薬品が先発医薬品と100%同じでないことから使用を躊躇してしまう人も存在します。

ジェネリックは有効成分は先発薬と同じだが、使われる添加剤が異なる場合もある

・上記のような課題を解決するのが新たに登場した「オーソライズド・ジェネリック」であり、先発メーカーから許諾を得て有効成分から添加剤や製造方法まで同一化した医薬品。但し、格は

ジェネリック<オーソライズド・ジェネリック<先発薬品となります。

・もう一方、先発薬品に付加価値をつけた「アドバンスト・ジェネリック」というトレンドもあり。

従来錠剤だったものを患者が飲みやすい様にゼリー状にしたり、水なしで飲める口腔崩壊錠にしたり、服用性や使い勝手を向上させている。

そこで上級編では

医師薬剤師にジェネリックを申し出る際に処方される先発薬に対し「オーソライズド」「アドバンスド」が存在する のか併せて確認すること

それには「価格」なのか「効用」なのか「飲みやすさ」なのか、自身のルールを日常から決めておくのが上級編です。

【主な症状向けのジェネリック医薬品と先発医薬品の価格差例】

・下表中は3割の窓口負担分(薬剤料のみ)を計算したもの

・ジェネリック医薬品は、1つの先発医薬品に対し複数存在する場合があるため、実際の価格差にも幅があり。価格差は目安であり、具体的な差分については薬剤師にご相談ください

<価格は平成26年6月時を参照>

高血圧(内服液)
 服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額 

1回1錠

1日1回

365日

5480円

1100円

3290円

2190円

4380円

糖尿病(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

365日

17520円

5480円

6570円

10950円

12040円

花粉症(内服薬)

服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日2回

90日

2970円

1350円

1620円

1350円

1620円

花粉症(点眼薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

345mg

5ml

1瓶

220円

50円

120円

100円

170円

風邪<総合>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1g

1日4回

5日

50円 30円 20円
風邪<鼻水>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回10ml

1日2回

5日

90円 50円 40円
風邪<去痰>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

5日

80円

30円

50円

30円

50円 

胃炎<胃痛>内服薬
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1カプセル

1日3回

10日

120円 60円 60円 
打撲・捻挫(湿布薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1枚

1日1回

14日

120円 60円 60円
高血圧(内服液)
 服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額 

1回1錠

1日1回

365日

5480円

1100円

3290円

2190円

4380円

糖尿病(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

365日

17520円

5480円

6570円

10950円

12040円

花粉症(内服薬)

服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日2回

90日

2970円

1350円

1620円

1350円

1620円

花粉症(点眼薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

345mg

5ml

1瓶

220円

50円

120円

100円

170円

風邪<総合>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1g

1日4回

5日

50円 30円 20円
風邪<鼻水>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回10ml

1日2回

5日

90円 50円 40円
風邪<去痰>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

5日

80円

30円

50円

30円

50円 

胃炎<胃痛>内服薬
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1カプセル

1日3回

10日

120円 60円 60円 
打撲・捻挫(湿布薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1枚

1日1回

14日

120円 60円 60円
高血圧(内服液)
 服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額 

1回1錠

1日1回

365日

5480円

1100円

3290円

2190円

4380円

糖尿病(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

365日

17520円

5480円

6570円

10950円

12040円

花粉症(内服薬)

服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日2回

90日

2970円

1350円

1620円

1350円

1620円

花粉症(点眼薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

345mg

5ml

1瓶

220円

50円

120円

100円

170円

風邪<総合>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1g

1日4回

5日

50円 30円 20円
風邪<鼻水>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回10ml

1日2回

5日

90円 50円 40円
風邪<去痰>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

5日

80円

30円

50円

30円

50円 

胃炎<胃痛>内服薬
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1カプセル

1日3回

10日

120円 60円 60円 
打撲・捻挫(湿布薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1枚

1日1回

14日

120円 60円 60円
高血圧(内服液)
 服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額 

1回1錠

1日1回

365日

5480円

1100円

3290円

2190円

4380円

糖尿病(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

365日

17520円

5480円

6570円

10950円

12040円

花粉症(内服薬)

服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日2回

90日

2970円

1350円

1620円

1350円

1620円

花粉症(点眼薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

345mg

5ml

1瓶

220円

50円

120円

100円

170円

風邪<総合>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1g

1日4回

5日

50円 30円 20円
風邪<鼻水>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回10ml

1日2回

5日

90円 50円 40円
風邪<去痰>(内服薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1錠

1日3回

5日

80円

30円

50円

30円

50円 

胃炎<胃痛>内服薬
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1カプセル

1日3回

10日

120円 60円 60円 
打撲・捻挫(湿布薬)
服用条件

先発

医薬品

後発

医薬品

差額

1回1枚

1日1回

14日

120円 60円 60円

③ジェネリック使用の効果測定先発薬品を使用した場合とジェネ

リック薬品を使用した場合の効果はすでにエビデンスとして、私たちが

受領出来るように環境も整いつつあります。

右表は、ジェネリック利用の効果額をお知らせする内容です。

 


「風邪」を引いた~「薬」を手に入れるにはどちらが得?


今回、皆さんが病院を使う身近なケースで、「病院で処方」と「市販薬」の経済的比較をしてみます。

比較パターンは風邪を引い、病院に行ってかぜ薬を処方してもらいます。

 

■病院での会計~診療報酬に基づいて一般論で計算

○基本診療料…診察を受けると必ず請求される料金。初診料(282点)、再診料(72点~73点)

○特掲診療料…診察を受けて検査や処置、薬を処方してもらうと追加でかかる料金

 

本ケースは風邪の診察なので、聴診器を胸・背中にあてる、喉・舌の状態を確認、問診等基本的な一連の行為で終了と仮定。簡単な検査や処置は基本診療料に含まれます。今回の基本的な行為では全て基本料に含まれており、追加の指導料は発生しません。ただし、今回は処方箋を発行してもらい、調剤薬局に持っていくので処方箋の発行料は別途かかります

 

○初診料…(大学病院ではない)診療所・病院  282点

○投薬(処方料)…(6種類以下の内服液投薬の場合)68点

※病院での会計 初診料(282点)+処方料(68点)=350点

 

■調剤薬局での会計~診療報酬に基づいて一般論で計算

調剤薬局の会計は処方箋(薬)の内容によって変動するので、風邪治療の一般的な処方箋で計算してみます

風邪の症状を熱・せき・鼻水・のどの痛みと想定

 <処方例>

  PL顆粒 3g  メジコン 6錠   毎食後  5日分

    クラリス 2錠                                 朝夕食後 5日分

 

調剤報酬は調剤技術料+薬学管理料+薬剤料+(特定保険医療材料料)の合計で計算

調剤技術料は薬局の機能を評価した「調剤基本料」と調剤技術を評価した「調剤料」そしてそれぞれ「加算天数表」によって構成されています。

○ジェネリック医薬品を沢山在庫をもって沢山使用して、ジェネリック医薬品の推進に貢献している薬局の基本料は高い

○24時間体制や夜間の電話対応や備蓄品目数が一定の要件を満たしている薬局の基本料は高い

今回は上記2項目を満たさず、一般的な薬局を想定します

○平均的な調剤薬局の基本料   41点

 

薬局では医師のカルテに相当するものとして薬歴という患者それぞれの情報をまとめた記録があります。

この記録にもとづいて患者に薬を渡します。その管理料はお薬手帳つかって管理している場合といない場合では

診療点数が違ってきます。

○薬剤服用歴管理料(手帳あり)      41点

○薬剤服用歴管理料(手帳なし)      34点

 

調剤料は、服用辞典ごとに日数に応じた点数を算定

○毎食後の薬5日分で  25点

○朝夕食後の薬5日分で 25点

 

薬の数は関係なく、飲み方と日数に応じて点数が決定

最後に薬剤料ですが、今回の薬の値段はPL顆粒15gとメジコン30錠とクラリス10錠の合計は110点(所定単位ごとに1日分を5倍かけ算)

 

※調剤薬局での会計

  基本料 41点 +薬剤服用歴管理料(手帳あり)41点 +調剤料 25点 + 薬剤料 110点=242点

 

病院の会計 350点⇒3,500円
薬局の会計 242点⇒2,420円
合計 592点⇒5,920円

ちなみに成人で本人の健康保険証使用というケースで3割負担

 5,920円×30%≒1,780円(四捨五入値)


■ドラッグストアでの薬の購入

なるべく恣意的な考え方が混ざらない様にするために、どの薬にするのかは市販薬を取り扱っている価格比較サイトから売れ筋1位、2位の市販薬をピックアップしました。

厳密に比較する場合、病院・薬局で処方された薬の錠数や効き目も検討しなければいけないのですが、そもそも市販薬が総合感冒薬が多いことや処方薬、市販薬も症状が改善すれば、残りを飲み切ったりしないことから、あくまでも入手するまでのコストを比較します。

 

ただし、価格比較サイトはそのままドラッグストアのECサイトの価格(店頭価格よりも安いケース多い)が掲載され、手元に送られてくる日数、郵送料を加味しなければならないため、実際に売れ筋1位、2位の銘柄の店頭価格を調査しています。

 

【売上 第1位】

 

  パブロン ゴールドA顆粒 44包

  メーカーは大正製薬

・パブロンゴールドA〈微粒〉は,グアイフェネシンをはじめ7種類の有効成分を配合し,

 せき,たん,のどの痛みなどのかぜの諸症状を改善

・1才から服用でき,家族の常備薬にも適している

 

2016年6月現在 マツモトキヨシ

 店頭価格 1380円(税込) 1371円(税抜)

【売上 第2位】

 

  第一三共ヘルスケア ルルアタック

  メーカーは第一三共

・のどの痛み,発熱などのつらいカゼ症状にすぐれた効果をもつ8種の成分を配合した総合かぜ薬。

・1.2つの抗炎症成分トラネキサム酸,イブプロフェンが つらいカゼ症状のもととなる
炎症をおさえ,のどの痛み,
熱などにすぐれた効果を発揮

・持続性抗ヒスタミン成分クレマスチンフマル酸塩が,カゼのアレルギー症状(鼻水・

鼻づまり)を抑制

・去痰成分ブロムヘキシン塩酸塩が,せきの原因となるたんを出しやすくする

 

2016年6月29日現在 マツモトキヨシ 

 店頭価格 2,080円(税込) 1,926円(税抜)


どちらに軍配があがるのか


ヘルスケア・ファイナンシャルプランニング観点から判断してみましょう。

①経済面での比較

 ・単純に病院・薬局の処方代金よりもドラッグストア購入(売上第1位)の方が安い

 ・ドラッグストアでカード会員に入っておけば、ポイントが還元される

 ・医療費もドラッグストア購入代金もクレジットカード支払いにすれば、クレジット

  カードのポイント還元ありますが、両スキームとの恩恵ありなのでニュートラル

 

②時間面での比較

 ・病院、薬局では受付予約~診療~病院清算~薬局受付~処方~薬局清算とほぼ半日は

  要するのではないでしょうか。風邪が流行すれば、病院での待ち時間も増えてしまいます。

  <今どきのサービスでは薬の処方箋を予め画像を送付しておけば、薬局側が処方して

   おいて、薬局待時間が短縮できます)

 ・ドラッグストアでの購入はかぜ薬は第2類医薬品(※)に該当すますので店内にいる薬剤師

  または登録販売者が薬の効能説明で時間を要することもありますがせいぜい5分程度

 

※第2類医薬品~副作用・相互作用などの項目で安全上、注意を要するもの。また、この中でより注意を要するものは指定第2類医薬品となります。第2類医薬品には、主なかぜ薬や解熱剤など日常生活で必要性が高い薬品が多く、専門家(薬剤師または登録販売者)からの情報提供は努力義務になります。

 

③リスク(院内感染等)面での比較

 ・風邪やインフルエンザが流行っている場合、罹病している人が集まる場所(病院・薬局)で

  病気をあらたにうつされる可能性があることも忘れずに。

 

④効用面での比較

   ・効用については医師の診断は症状によって処方するため、総合感冒薬である市販薬に比べ

  患者の症状を効果的に改善

項目   病院・薬局で処方   ドラッグ・ストアで購入
経済面での比較
時間面での比較 ×
リスク面での比較
効用面での比較

 総合的に判断すると「ドラッグストアでの購入」が優位になります。但し、効用面では病院・

 薬局が優位ですので、症状が重い場合は病院・薬局の処方をお勧めします。


病気の予測出来る?(ビッグデータ編)


■病気の予測は難しい?

病気にかかってしまうことは、本人の遺伝子、育った環境要因や感染した患者が近くに居たなど、予測不能な因子がそのタイミングによって影響を及ぼすこともあり、予測するのは非常に難しいと思われます。

最近では、AI(人工知能)やビックデータを活用して人間の行動予測に活かすニュースも耳にすることもありますが、そのビックデータを活用して、その可能性を分析するシステムもいよいよ登場しました。

 

■ビッグデータで病気の予測!

そのシステムとは、国立がん研究センターと藤田衛生大学が共同研究したもので、年齢・性別のほかに健康診断の6項目の数値を簡易入力することによって、10年以内に心筋梗塞・脳梗塞・脳卒中を発症する確率が算出します

健康診断では個々の検査項目ごとに、異常があるかないかを判断することに合理性ありますが、今の世界的なトレンドは生活習慣病さまざまな項目を組み合わせて包括的にリスク評価することです。

研究グループは93年に茨城、新潟、高知、長崎、沖縄での5県で心筋梗塞、脳卒中を発症したことがない406915672万の男女を対象に16年間にわたって追跡調査うち192人が心筋梗塞、552人が脳梗塞を発症しております。

藤田衛生大学HPサイト内

http://www.fujita-hu.ac.jp/(上ハイフン)deppub/risk.html

上記サイトでは心筋梗塞と脳梗塞の発症診断のみ

国立がん研究センター

http://epl.ncc.go.jp/riskcheck/str/

上記サイトでは脳卒中の発症

利用者の生活ログ分析と発病の経過分析によってのシステムの分析精度は証明されますが、

トライするユーザーの方々が「転ばぬ先の杖」として、罹患率が高い病気への対策を怠ることなく、いい結果が出た場合には更にQOL(生活の質)を高めていくことを忘れないでください。


病気は予測できる?(遺伝子検査編)


■遺伝子検査って何?

遺伝子検査は、遺伝子を構成するDNAアルファベット塩基(化学物質)の順序を調べる検査です。体のどの部分の細胞を使用しても検査出来ますが、血液を使用することが一般的です。

検査の種類は生まれながらに持っている体質の検査とがんや白血病など生まれた後に生じたDNAの検査に分類されます。

人間の細胞には2種類の遺伝子が含まれています。どの遺伝子に異常があるかによってどのような病気が発症するか決まります。遺伝子検査では、症状に応じて、どの遺伝子に異常があるか推測した上で、あるいはあらかじめ遺伝子を1個または数個の遺伝子に特定した上で分析を行います。

■今どきのトレンド~遺伝子検査キット

ソーシャルゲーム大手のDeNAや情報ポータルサイトのヤフー!など、大手IT企業が相次いで遺伝子ビジネスに参入。今では在宅で受けられるようになった遺伝子検査は特別な検査ではなく、誰もが気軽に試せるサービスとして広く喧伝されています。

遺伝子キット利用の流れは以下の通り。

 

①ネット、電話等で「遺伝子検査キット」購入申込

②遺伝子検査キット(自宅にて)受領

③検体(頬の粘膜、膵液)を採取~検体(同封)の封筒にて送付

④検査事業者 分析

⑤検査結果確認(検査報告書受領:郵送、検査内容確認:Webサイト)

 

病院での遺伝子検査とは若干、趣きも違い、がんや脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病や高血圧など3大リスク病や生活習慣病の発症リスクが把握出来たり、髪質や肌質、太りやすいかどうか等、体質についての「遺伝的な傾向」がわかります。

代表的な遺伝子検査キットを2~3紹介します。

〇マイコード 

 発売元 DeNAライフサイエンス

 

〇検査する項目によって3種類ラインナップ

1.全ての検査項目を網羅した

 「オールインワン280+」(29,800円)

2.がん・生活習慣病・体質などの100項目をピックアップした

 「ヘルスケア100+」  (19,800円)

3.肥満・肌質・髪質など体質に関する30項目をピックアップした

 「カラダ30+」     (9,800円)

 

東京大学医学研究所内に検査ラボがあり、共同研究している事業者。遺伝子情報が統計学的にどのような影響をもつのかが提示される。受けられる生活習慣アドバイスは医師や管理栄養士が監修